今のマンションに引っ越したとき、家族がダイニングキッチンをアイランド型にしたいと言うので、キッチンのショールームへ行った。家族はこれがいいと、調理台が広いひとつの商品を指さすので、僕も、ウン、広い広い、これなら調理台でご飯も食べれるし、と返事をしたら店員さんも含めて一同唖然。恐らくこんな同意をするお客さんはなかなかいないと思うのだが、レストランや食堂のキッチンで永くバイトをしていた僕は、賄いをステンレスの調理台で食べることが多かったので、ステンレス製の調理台が家に備わることが何だかヘンに嬉しかった。
深夜に家族が寝静まったマンションに帰ると、夜ご飯はレンチン出来る状態で置いてあることが多いが、早く寝たいからアイランド型キッチンをたかだか2、3メートルだが、コの字型に廻ってテーブルまで運ぶのが邪魔臭い。しかし、調理台で食べるとレンジは目の前にあるし、冷蔵庫にも手が届くし、食べ終えて食器を戻すのもメチャ楽だ。
少し前にお得意さんと夕食に行ったとき、まだ少しお腹が空いていたので、自分では滅多に買わない袋入りのインタントラーメンを買って帰り、当然のように調理台で食べた。残ったスープを見ていると、学生のときによく行った、京都の有名企業 餃子の王将の、とある店舗で見かけた柳飯というメニューを突然思い出した。確か、ラーメンでもなく、クッパーでもない、というフレーズのメニューだったと思うが、リッチではない僕には助かるメニューだった。柳に飯、なので、固めたライスにラーメンのスープをかけ、あとチャーシューにキムチとナルトが載っていたように記憶しているのだが、それを再現してみる。インスタントラーメンのスープを使ったから味は再現にはほど遠いし、家に雷文模様の丼がないのでミスタードーナツのポイント交換で貰った器だが、なんだか学生時代に逆戻りしたみたいで、これも何だかヘンに懐かしかった。
疲れて家に帰って、テーブルではなくステンレスの台の上でひとりご飯を食べることに癒される、そんな何だかヘンなオッサンです、僕は。
あ、そうそう、餃子の王将の柳飯は賄いではなく、ちゃんとした販売用のメニューでした。念のため繰り返しておきます。




                                                サラリーマンNAO(号外119)  

Posted by kyo-miti  at 23:05コメント(0)グルメ