セルフ喫茶で食べるカツカレー Mr.アサヌマ

kyo-miti

2011年04月11日 00:01

僕が初めて出会ったときは好意を抱かなかったが、距離を置いて永く見ているうちに好きになってしまった食べ物のうちの一つに、カツカレーがある。
幼少のころ、伊勢の民宿で数泊と決まっていた父親の夏の慰安旅行で、別行動で1日早く帰ろうとしたのだが、伊勢自動車はまだ無く、名阪国道も片側1車線の時代、復路の近鉄特急の変更が出来ず、大阪まで急行電車で、しかも立って帰って来た覚えがある(たぶん途中から座れたと思うが)。夜にやっと大阪まで戻ってきて、伊勢では海産物ばかり食べたので、数人でカレーショップのようなお店に入ったのだが、そのとき店内ディスプレイのカツカレーの写真が目に入った。自宅で普通のカレーライスしか食べたことが無い僕にとって、上に何かが載っているということ自体が今も記憶に残るぐらいにショッキングで、しかも全員が普通のカレーライスを注文した筈なのに、どこでどうなったのかわからないが、人数分のカツカレーが運ばれてきた。疲れて大阪に着いて、ショッキングな写真を見、しかるに現物が目の前に現れ、しかも僕と父親はミナミから京都まで帰らなければならない。みんな、もうこれでええわ、とカツカレーをそのまま食べることになってしまった。
それからずっとカツカレーとは御無沙汰していたのだが、数軒のキッチンでバイトをしたとき、世間は僕が思っている以上にカツカレーを消費していることがわかった。幼少の頃、第一印象から敬遠していた相手だが、作るに従ってだんだん見方が変わってきた。それまで、カツを載せることによって単価も上がり、経済にも貢献している、ということまで考えていなかったのだ(ちょっとオーバーか)。
カツを揚げるには油を温めておかなければならないので、揚げ物メニューが少ないお店でカツカレーがメニューに載っていると、もうこれはお店のカツカレーに対する思い入れが強いものと信じてやまない。そういったお店に食事に行き、店内で油の香りがしてくると、カツカレーを注文したくなる。今回は気に入った味のお店のうち、以前二度書いたことのある、寺町四条上るのMr.アサヌマをアップします。



このお店の過去記事はこちら
http://ktjoren.kyo2.jp/e162921.html 
http://ktjoren.kyo2.jp/e159409.html
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